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2010年07月 の記事一覧

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死体洗いのアルバイト

 ハイサイ!職員Dです。
 毎日暑いですね。
 今日は怖い話でちょっと涼んでください。

 まことしやかに都市伝説となっている『死体洗いのアルバイト』。
 そんなものは存在しない!
 という意見も多々あるのですが・・・
 実は私。高校生の頃に経験があるのです・・・死体洗いのアルバイト。

ana.jpg

 以下、全て実話です。
 不愉快に感じられる方もいらっしゃると思いますが、事実ですので読了は自己責任で。


 20年以上昔の話です。
 忘れもしない高校2年生の11月のことでした。
 夕方過ぎ、T君から電話がありこう言ったのです。

大変なことが起きた!ウチのアパートで死体が発見された!来て!来て!」

 T君の実家はかなり有名なお寺で。そこら一帯の地主で、お金持ちでした。
 T君のお祖父さんもお父さんも住職さんで、T君も高校を卒業したら仏教系の大学に進学するそうでした。

 T君の家では、いくつかアパートやマンション経営をしていたのですが、
 事件は、そのなかの一棟のアパートで起きました。

 身寄りのないおじいさんが孤独死して、誰にも発見されることのないまま数ヶ月・・・。
 
 その現場に私は呼ばれたのです!

 T君の家までは自転車で10数分。
 立ち漕ぎで私は急いで向かいました。
 向かっている最中、頭の中は死体のことでいっぱい。

 それまで近親者のお葬式もなかったので、死体に縁もなく、死体と遭遇する経験もありませんでした。

 恐怖より好奇心が勝っていました。

 あのおじいさんの死体を見るまでは・・・。

 T君の家に着くと、すでにT君が待っていたので、自転車2台併走してそのアパートに向かいました。

 すでに、アパート前には、アパートの住民が野次馬かして、しょっとした騒ぎになっていました。
 T君のお父さんがいたので挨拶をすると、お父さんは、困ったような顔をしていました。
 
 T君に連れられて、いよいよその死体とご対面です。
 私のイメージでは、TVドラマのように白い布などが掛けられていて・・・と思っていたのですが、
 
 絶句。

 そのまんま。むき出しであったのです。

img68ec3fa7zik4zj.jpg
 
 それにしても強烈だったのが臭い。
 あの臭いはなんと言えばいいのでしょうか。
 すでに、アパートの窓は全開に空いて喚起されてはいたのですが、
 魚と肉と牛乳を混ぜたものが腐ったようなにおい。
 胃から内容物が逆流するような臭い。
 とにかく凄い臭いでした。

 死体は黒ずんでいて、小蝿が部屋を飛び回っていました。

 そして、畳の部屋だったのですが、死体から何か液体のようなものが染み出ていて、
 その死体の周りがカビというかコケというか、見た感じ畳が腐っているのがわかりました。

 もう私は我慢できなくて、いそいで部屋を飛び出したのです。

 サイレンの音とともに、パトカーがやってくるところでした。
 パトカーを降りた警察官とT君のお父さんがなにやら会話をしているのをみながら、
 私はその場にへたり込んでしまいました。

 しばらくするとT君もやってきて、
どうだった!?」
 と私に聞くのです。
なんかご飯食べられそうにない
 するとT君はいたづらっぽい笑みをこぼして、
そうでしょーでも俺はもう死体は見慣れたかなぁ
 と言うのです。

 家柄、死体と接する機会が多いからなのでしょうか。
 私には信じられませんでした。

 しばらくして、T君がお父さんに呼ばれて再度部屋にはいっていきました。
 私はもう気持ちが悪くて、座って待っていました。

 すると、中からT君の声で、

おーーい!Dくーーん!ちょっときてーーー

 嫌だなぁーと思いながらも玄関に入ると、奥からT君が手招きしているのがわかります。

あのさ、ちょっと悪いんだけど手伝ってくれる?
え!!!何を????

 するとT君のお父さんが、
おじさんとTでこの仏様を運ばなきゃならないんだけど、背中がたたみにへばりついて動かせないから、D君、申し訳ないんだけど、その鍋に入った水を仏様にかけてほしいんだ

え!!!!!!!!

 

 
 今思えば、
勝手に死体を動かしていいものなのか。
 鍋で水をかけるのって呪われたりしないのだろうか。
 息子の友達にこんな事を平気で頼む親父さんの神経って・・・。

 などなど突っ込みどころは満載なのですが、
 終わったあと、
今日はありがとう。これアルバイト代がわりにみんなで食べてね
 と、ビニール袋いっぱいの柿をもらったのです。

img55326423.jpg


 どうですか?
 これが私の死体洗いのアルバイトの顛末です。

 なんかよく聞く都市伝説の話とは違う!?

 でも、実際にあった都市での実話ですのであしからず。

 あの死体に遭遇してからというもの、俗にいう怖い話がぜんぜん怖く感じなくなってしまった。

 というおまけつきです。

 お・・・わ・・・り・・・。